kokoro-otoのブログ

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納棺師の平均年収は?残業やボーナスはある?勤務形態を徹底調査!

こんにちは!

田舎の葬儀屋です。

 

今回は、

納棺師のお給料と勤務形態についてまとめます。

 

一般的に、給料が高いと思われている納棺師。

 

人が好んで就く職種ではないですし

ご遺体を扱う特殊な職業なので

給料は高くて当然のような気もしますが…

 

本当にそうなのでしょうか?

 

ボーナスや残業、休みや手当てなどは

どうなっているのでしょう?

 

徹底的に調べてみました!

納棺師の平均年収は?

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まず、初めに

納棺師と湯灌師(ゆかんし)の違いを理解しておいてください。

 

その名前のとおり

納棺師はご遺体を棺に納める職業。

 

故人さまの身支度を整え

髭剃りやお化粧をして、ご遺体を棺に納めます。

 

湯灌(ゆかん)とは?

ご遺体を入浴させて洗い清めることをいいます。

 

湯灌によって現世の煩悩を洗い流し

故人さまが無事に成仏し来世に導かれるよう

旅立ちの儀式の一つとして、古くから行われてきました。

 

加えて、衛生面でも意味合いもあります。

人の身体は、亡くなると同時に腐敗が始まります。

ご遺体から、体液が流れ出したり

出血したり、皮膚が変色することもあります。

 

鼻や口に綿を詰め、体液が流れ出ないようにしたり

身体の傷が分からないように隠したり

旅立ちの衣装に着せ替えたりという処置も行います。

 

一般的に、病院でも

エンゼルケアと呼ばれる処置を施して貰えるのですが

それだけでは、どうしても足りない部分を湯灌師が補っているのです。

 

単なるしきたりというだけでなく

闘病生活で長くお風呂に入れなかった方や

お風呂が好きだった方に最後に入浴させてあげたいという

ご遺族の想いをかなえるものでもあります。

 

名前の通りなら

亡くなった方をお風呂に入れる職業が湯灌師なのですが

湯灌を行って、それで終わりではなく

綺麗に身支度を整え、お化粧や髭剃りをして

故人様をお棺に納めるのが、湯灌師さんの仕事です。

 

湯灌と一口に言っても

大きく二通りのほうほうがあり

浅い湯舟(浴槽)を準備して

シャワーのお湯でご遺体を洗い清めるケースと

お湯は使用せず、アルコールで拭くケースがあります。

 

お分かりだと思いますが

湯灌師と納棺師の仕事は、ほぼ同じなのです。

 

納棺師=湯灌師と理解してください。

 

納棺師の月給は20~25万円が相場です。

年収にすると300~400万円。

 

初任給は、15~18万円。

始めの3ヶ月ほどは、研修期間なので

若干、低めだと思います。

 

高いと思いますか?

 

サラリーマンの平均年収よりも低めですよね!

 

こんなに大変な仕事ですから

もっと貰って当然だと思うのですが…

ご遺体を扱うのは、身分の低い人の仕事とされていた時代があり

その流れが影響していると考えられます。

 

また、女性の納棺師が多いことも原因ではないかと思います。

 

男性の納棺師もいらっしゃいますが

亡くなったのが女性の場合、

やはり、男性に全身を見られるのは嫌ですよね?

 

ご遺族の気持ちにも配慮して

男性の納棺師は力仕事を手伝い

湯灌は女性が行うという役割分担が行われているようです。

 

どうしても女性の需要が高いので

求人募集の際には、性別は記載されていませんが

女性の方が採用されやすいのが現状です。

納棺師の勤務形態

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納棺師の勤務形態については

葬儀社勤務の場合と、納棺専門業者勤務の場合で違いがありますが

勤務時間は、9時~17時くらい。

 

二人、もしくは三人で一つのチームを作り

1日数件づつご遺体の処置を担当します。

 

通常、ほぼ残業はないのですが

ご遺体から体液が流れ出てきて

急遽、処置の手直しなどが入る場合もあります。

 

突発的な対処以外は、ほとんど残業はないと考えて良さそうです。

 

状態の悪いご遺体を担当した時には

納棺師さんも気になるようで

早朝、ご遺体の確認に来られる方もいらっしゃいます。

 

やはり、納棺師という仕事をされる方は

責任感の強い方が多いと感じます。

休み

納棺師も、葬儀屋と同じく365日体制です。

シフトを組んで仕事にあたります。

 

正月、お盆など長期休暇はまず取れませんし

休みは不定期になります。

 

大手の専門業者は、

月8日の休みと有給休暇も取れるようですが…

 

亡くなる方が増える冬場は、

葬儀屋と同じく、納棺師も忙しくなります。

 

1日に担当するご遺体の数が増えてしまい

休み時間が取れないなど、現場での苦労も多いようです。

 

誰がいつ亡くなるかは、誰にも分かりません。

 

予測できないことに、対応しなければいけないのが

葬儀関係の仕事です。

 

納棺師にしろ、湯灌師にしろ葬儀屋にしろ

人の死に関わる仕事に就くなら

一般のサラリーマンと同じような長期休暇は取れないと

覚悟しておくべきです。

ボーナス

全国展開している大手の専門業者なら

ボーナスは年2回、正社員での雇用ですから

条件としては悪くないと思います。

 

葬儀社勤務の場合は

葬祭ディレクターと同じような福利厚生を望めますが

納棺だけを担当しているケースは少ないのではないでしょうか?

 

葬儀社に勤務していれば

納棺も、司会も、葬祭ディレクターも

葬儀に関する仕事は一通り出来ることが求められます。

 

正社員ではなく、

非正規の雇用やパートなどで働く場合は

ボーナスはないと思っていた方が良さそうです。

残業・手当て

大手の専門業者は

時間外手当や、通勤手当がつくようです。

 

年1回の昇給はありますが

ご遺体の処置、一体でいくらという手当がつくわけではなく

忙しくても、暇でも給料にあまり差はないと考えた方が良さそうです。

 

長期的に考えると

資格を取得するわけでもなく

役職手当などが付くこともないので

大きく収入がアップする可能性は低いと思われます。

 

ステップアップを目指すなら

納棺師に拘らず、葬祭ディレクターとして

葬儀全体に関わることをお勧めします。

 

ただし、納棺師の求人は都内、地方関係なく常に募集があるので

仕事に困ることはないでしょう。

 

介護職の経験がある方や、看護師の資格がある方は

就職に有利です。

 

今回は、納棺師の平均年収や勤務形態について

まとめました。

 

納棺師は、一般的に思われているような

高い年収は期待できません。

 

ただし、学歴や経験は不問の場合が多く

未経験でも転職しやすい職種であることは間違いありません。

 

全国的に展開している

大手の専門業者なら、福利厚生もしっかりしていますが

地方の小さな専門業者の場合、将来性に不安が残ります。

 

葬儀社に就職して、納棺師として働くなら

納棺や湯灌の技術だけではなく

葬儀全体の仕事を経験し

ステップアップしていくと

年収もアップすると思われます。

 

ただし、納棺師の時には、ほぼなかった残業も

葬祭ディレクターになると、日常的にありますし

夜勤もあるということは、覚えておいてくださいね!

 

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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